宝くじを買うのって意味ある?〜当選確率と夢の価値〜

価値観・コラム

「当たったら仕事辞めたい」「一軒家建てて、世界一周したい」 そんな夢を託して、毎年年末にジャンボ宝くじを買っている人も多いと思う。 あの独特な封筒を受け取るときの高揚感、当選番号を確認する前のドキドキ。 短い間だけど、非日常を味わえる時間

でも、ある日ふと気づいたんだ。 そのワクワクの裏側にある現実を。 「当たるわけない」とどこかでわかっているのに、 なぜか毎年買ってしまう。その心理こそが、宝くじの不思議な魅力なんだと思う。

衝撃の当選確率

年末ジャンボの1等(7億円)が当たる確率は、なんと1/10,000,000(1千万分の1)。 数字にするとピンとこないけど、これは“雷に当たるより低い”と言われるレベル。

たとえば、1日1枚ずつ宝くじを買い続けても、1等に当たるのに約27,000年かかる計算になる。 冷静に考えると、ほぼ「夢を見るためにお金を払っている」感覚だと思う。

ちなみに、宝くじの当選金は非課税。 それ自体は魅力的に見えるけど、そもそも当たらなければ意味がない。 しかも、2等以下になると当選金額はぐっと下がる。 3万円や1万円が当たったところで、購入額を下回ることも珍しくない。

さらに言えば、実際に当たった人の中には「当たって不幸になった」という人もいる。 お金の使い方がわからず散財したり、周囲との関係が崩れてしまったり。 大金が人生を豊かにするとは限らないという、現実的な一面もある。

宝くじに使ったお金、どこへ?

宝くじの収益の一部は、実は「公共事業」に使われている。 つまり、僕たちが夢を見て買った宝くじの一部は、 街の公園や図書館の整備、スポーツ施設の運営などに回っている。

これを「夢の税金」と呼ぶ人もいる。 言い方を変えれば、寄付の一種だとも思える。 自分の楽しみが、間接的に地域の暮らしに役立っていると考えれば、 完全に無駄というわけでもないのかもしれない。

ただし、販売手数料や宣伝費なども含めると、実際に公共のために使われる金額は限られている。 そうした点も含めて「夢にいくら払うか」を考える必要があると思う。

それでも買う人がいる理由

それは、非日常を感じられるからだと思う。

いつもよりちょっとリッチな妄想ができる

・買った日から発表日まで、少しワクワクできる

・「当たったら…」と話すだけでも楽しい

実際、僕の周りにも「毎年1万円だけ宝くじ買うのが年末の楽しみ」という人がいる。 中には、家族で「何に使う?」と話すのが恒例行事になっている人もいる。 夢を買うというより、年中行事の一部として楽しんでいるのだろう。

これはもう、“お金を払って夢を見る娯楽”として成立してるんだと思う。 映画やテーマパークにお金を払うのと、根本は似ているかもしれない。 実際に何かが手に入るわけではないけれど、 一時的な高揚感や希望を買うという意味では、十分に娯楽になりうる。

宝くじと他のギャンブルの違いは?

宝くじといえば、誰でも気軽に買えるイメージがあるけれど、 パチンコや競馬、カジノなどの他のギャンブルとどう違うのかも知っておきたい。

まず大きな違いは、購入後に自分で何もできない点だ。 パチンコや競馬は、ある程度の戦略や知識、タイミングが関係してくるが、 宝くじは完全に運任せ。どんなに知識があっても、結果に影響はない。

また、依存性の低さも特徴の一つ。 ギャンブル依存症に陥るリスクが高いパチンコやオンラインカジノに比べて、 宝くじは「年に数回」「買うだけ」で完結することが多い。

とはいえ、依存の形は人それぞれ。 「買いすぎて生活費が減ってしまった」「次こそは当たると思って毎回買ってしまう」 という人もいる。だからこそ、自分なりのルールを持っておくことが大切だと思う。

夢にいくら払うかは、自分次第

「意味があるかないか」よりも、「それが自分にとってどうか」ってこと。

僕自身は、いまはもう宝くじを買ってない。 その代わり、毎月のつみたて投資をしている。 地味だし、ワクワク感はない。

でも、将来への安心感や、ゆっくりだけど確実に増えていく感覚は、 「7億円が一夜で当たる!」とはまた違う、リアルな安心がある。

投資信託やiDeCo、NISAなど、堅実な資産形成の仕組みが整ってきている今、 僕は「自分で積み上げていく未来」に価値を感じている。

もちろん、投資にもリスクはある。 ただ、確率と期待値を比較すれば、宝くじとは比べものにならない。 たとえば、年利5%で20年間積み立てれば、 宝くじ1等の1/100の確率にも満たないリターンではあるけど、 確実に近い形で資産を増やすことができる。

まとめ:夢を見るのは自由。でも現実を見るのも大事

宝くじは、確かに非日常のワクワクをくれる。 でも、それを買い続けたからといって“未来が大きく変わる”とは限らない。

夢を見ることも大切。 でも、同時に「現実をどう積み上げるか」も同じくらい大事なんだと思う。

宝くじを買うことが悪いとは思わない。 だけど、「それで本当に自分の人生が変わるのか?」という視点も忘れたくない。

ワクワクする気持ちは大切にしつつ、 地に足のついたお金の使い方を意識していきたい。

みんなにとって、本当に価値あるお金の使い方はなに?

未来を他人任せにするのか、自分でつくっていくのか。 それを選ぶのは、いつだって自分自身だと思う。

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